田舎は仕事がないは本当か?東京と地方で10年ずつ働いた実感。

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田舎には仕事がないと言われ続けていますが、はたして本当なのでしょうか。東京と田舎のそれぞれで10年仕事をしてきた僕がその実感を赤裸々にご紹介します。

目次

田舎には仕事がないは本当か?東京と地方で10年ずつ働いた実感。

田舎には仕事がないわけではない。ただし種類は少ない

田舎にも仕事はたくさんありますが、種類は都会に比べておどろくほど少ないです。地域にもよりますが僕の住んでいる地域では半導体や食品などの工場が大きな産業になっていて、いわゆるホワイトカラーと呼ばれる職種の椅子は多くありません。

一般的にイメージされるサラリーマンのような仕事を田舎でしたいのならば、公務員、銀行、電力会社などの業界を目指すほかありません。

当然、これらの業界は地元の大学を卒業した学生たちの応募が殺到します。そして激しい競争に勝ち抜いた一握りの人だけが田舎で事務系の総合職として働くことができます。

田舎の事務系総合職の待遇は恐ろしく悪い

田舎で事務仕事でまっとうな給料をもらうのは難しいです。人手不足と騒がれている現在(2018年11月)ですが、実際のところ労働局の統計情報を確認すると事務系の求人倍率は、20年近く0.3前後という低水準を保っています。

求人倍率は求人数を求職者数で割った数値なので、0.3という数字は事務系で1人の求人を出せば3人以上の応募があるということになります。

この0.3という数字のもとになる求人は非正規雇用も含まれているので、フルタイムの正規職員で求人倍率を計算すると、さらに低い数値になります。

僕が以前勤めていた会社では事務系の求人を出すと、あっというまに30人くらいの応募があったので、実態としては事務系のフルタイム職の求人倍率はおそらく0.03くらいなのではと思います。

ちなみに、その求人の年収は200万円代前半です。それだけの低待遇でも応募が殺到するくらいに田舎で事務系の仕事を探すのは大変なのです。

田舎で仕事をしても大丈夫なのは専門職だけ

では田舎ではまっとうな待遇で働けないのかといえば、そうでもありません。国家資格や特別なスキルが必要な仕事は田舎であってもそれなりの待遇が保証されますし、求人も潤沢にあります。

具体的にはIT系のスキルは田舎でも重宝されますし、医療系の国家資格保有者も仕事には困らないでしょう。ただし、IT系の求人は田舎で採用されても出向という形で関東へ派遣されるケースもあるので注意が必要です。

実際に、僕は東京で働いているときに、出向で長期ホテル暮らしをしていたIT会社員が血を吐いて救急車で運ばれる様子を目の当たりにしたことがあります。

専門職といってもクリエイティブな仕事は少ない

デザインやDTPなども特別なスキルが必要な仕事ですが、田舎ではそのようなクリエイティブな仕事は少ないです。

ないわけではないのですが、需要そのものが田舎では限られているためクリエイティブな仕事の求人はほとんどありません。

一方で、東京でデザインなどを経験してきた人がUターンあるいはIターンで田舎に来ると、競合が少ないために独立しやすいというメリットもあります。

田舎で仕事がないと感じるのは高学歴の人に多い

田舎にも仕事はたくさんあります。しかし仕事がないと感じる人が多いのは日本の教育水準があがって高学歴の人が増えたことが原因のように思えます。

どの高校も学生たちをいい大学に進学させようと躍起になりますし、行政も教育水準を上げるために力を注いでいます。その結果が実って田舎でもたくさんの大卒者が生まれるのですが、いざ就職という段になると大卒者を受け入れる職場が田舎にはあまりないというのが現実です。

その結果、しっかりとした教育を受けた学生が東京などの大都市に吸い上げられるという社会的人口減少が進んでしまうのです。

田舎の行政機関の努力が自らの首を締める結果になっているというのも皮肉なものですが、受け皿も用意せず無計画に人材を育てているのだから自業自得とも言えるのかもしれませんね。

田舎に仕事がないのなら、自分で仕事を作れば良い

仕事がないのであれば自分で商売をすればいいじゃないか、という発想は正しいと思います。

実際、東京で10年働いてから田舎に戻った僕の実感として、田舎の仕事のやり方やレベルは東京に比べて5年ほど遅れていると感じていますので、ビジネスチャンスはたくさんあるのではと思っています。

10年以上東京と地方の2拠点をいったり来たりしていた結果、SUICAなどのキャッシュレスシステムや各種クラウドサービス、Wi-Fi環境など、東京で当たり前になったことが田舎に浸透するまでに4年から5年くらいのラグがあるのが分かりました。

この時差をうまく利用すれば、田舎で起業して生活していくことも可能かもしれません。僕はそれに挑戦するほどの覚悟も資金もないので実践できていませんが。。。

在宅ワークは田舎でもできる仕事の数少ない選択肢のひとつ

インターネットが社会的なインフラとして田舎にも整備された現在では、在宅の仕事も田舎で生活していく選択肢のひとつとして有望です。

クラウドサービスを自在に扱って、最低限のビジネスマナーも習得しておくという条件はありますが、田舎の中小企業で年収200万円ですり潰されるよりはマシかもしれません。

実際に僕は在宅でライターをしていますが、田舎の中小企業で馬車馬のように働いていたころに比べて確実に生活は豊かになっています。収入が安定しないのは困りものですが、時間あたりの稼ぎなどは会社員時代を遥かに上回っています。

余談:田舎は物価も安く生活コストが低い、は信じないほうがいい

田舎は物価が安くて年収が低くても生活していける、というのはよく聞きますが、東京と田舎それぞれ10年生活してきた僕の実感として、そんなことはありません。

東京の不動産価格がバカみたいに高くて、23区にアパートを借りると1Kでも家賃8万円なんてのは当たり前なのに比べると、田舎では半額の4万円でメゾネットに住めたりするのは事実です。

しかし、不動産以外の物価に関しては、東京都の差を感じたことがありません。むしろ東京に比べて業界内での競争が少ないからか高いと感じることのほうが多いです。ガソリン価格などを調べると分かりますが、東京はかなり安いほうです。

結局、田舎に住むと自動車が必要になるので燃料費、自動車税もかかりますし、なんやかや移動にかかる時間的コストなども考えると、それほど生活コストがかからないという感覚はありません。税金も高齢者の多い田舎は福祉に多く予算を割かなければいけないので、都会に比べて高めになっています。

結局、東京に人が集まるのは生活コストも含めて東京という街が魅力的だからという部分もあるのでしょうね。

田舎は仕事がないは本当か?東京と地方で10年ずつ働いた実感。まとめ

田舎には仕事がないのは部分的には本当です。実際には仕事はたくさんありますが雇用の深刻なミスマッチが是正されないままになっているのが問題なのかなと思います。

僕自身はどんな仕事でもちゃんと報酬がもらえるのであればやりたいと考えているのですが、そもそも特別なスキルもないので採用されないというところで諦めて自分で仕事をすることに決めました。

田舎で生活したい人は、いきなり田舎で暮らすのではなく、まずは東京でスキルを磨いておくのがいいのではと思います。

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