年末も近くなってきて、そろそろ書店では手帳やノートの特設販売が始まるころです。
僕は若いころは書くことにこだわりがなく、学生時代はノートすら取っていませんでした。
働き始めるとノートを取らないのはありえないと指摘を受けてようやく書くことに向き合ったわけですが、何を使えばいいのやら皆目見当もつかず、今の今まで色々な手帳やノートを試してきました。
今回は、そんなノートジプシーの僕が使ってきたノート・手帳の遍歴とレビューを紹介します。
これからノート・手帳デビューする人の参考になれば幸いです。
目次
A Journey around note
ポケットサイズリングメモ
新卒時代に書くことに向き合い始めた僕がまっさきに使い始めたのが胸ポケットに収まるサイズのリングメモでした。
使い方は、基本的にその日のタスクを書き出して、ちょっとした隙間時間に確認する。タスクが終われば線を引くというものです。
気付いたことがあればちょっとメモしたり、連絡先を書いてページを破いて人に渡したりもしました。
ポケットサイズのリングメモはしばらく使いましたが、仕事の量が増えてくるとページ内にタスクリストが収まらなくなったので、別のノートを使わざるを得なくなりました。
色々と試しましたが、僕の中ではタスク管理はoutlookやtodoistなどのデータで管理するのがもっとも良いとの結論になっています。
- 実用性:★★☆☆☆
- 趣味性:★☆☆☆☆
- 携帯性:★★★★★
- 堅牢性:★☆☆☆☆
県民手帳
次に使い始めたのは県民手帳でした。
県民手帳は日本全国の県で独自のものを県庁が販売しています。地方で働くうえで県民手帳はものすごく便利です。
県庁の各部署の連絡先や県内交通情報、県の基本統計データなど、仕事で使う情報がほぼ網羅されているので、携帯できるもので、これ以上のリファレンスはないと思います。
サイズも小さく、手帳やノートとしても普通に使えますし、なにより安いです。
スタイリッシュさや趣味性は皆無ですが実用性は最高で、メインノートが他にあったとしてもサブノートとして最強のパフォーマンスを発揮します。
- 実用性:★★★★★
- 趣味性:★☆☆☆☆
- 携帯性:★★★★★
- 堅牢性:★★★★☆
コクヨシステミック
kokuyoさんの超多機能ノート。
厳密にはノートではなくカバーでしかなく、ノート部分は自分の好きなノートを2冊~3冊装備できるので用途も自由。
僕の場合は、左側には気付いたことや勉強したことを書くノートとカレンダーを、右側には打合せ記録を書くノートを装着して使っていました。
右側で課題設定されたものにたいして、日々蓄積された左側を参照してヒントを探すという使い方はものすごく効果的でした。
デメリットはかさばるということ。
それから紙によるスケジュール管理は、リスケが多いと変更追いつかないし、スケジュール自体も忙しくなると紙には落とし込み切れないというのに困りましたが、これシステミックのせいではないですね。
結局、タスク管理と同じくスケジュール管理も書き込める量や変更の利便性など諸々を考えて、outlookやgoogleカレンダーなどのデータ管理以外は考えられないという結論になりました。
それ以来、紙でスケジュール管理してる人は暇なんだなという認識だったのですが、それを知人に言ったらこっぴどく怒られました。
「仕事の質」が違うと。
たしかに、リスケが少なくて中長期的に取り組む仕事なら紙で十分ですね。
- 実用性:★★★★★
- 趣味性:★★★☆☆
- 携帯性:★★☆☆☆
- 堅牢性:★★★☆☆
リーガルパッド
コンサルティングファームなんかではリーガルパッドを標準で使っているらしいですが、それに憧れたわけでもなく、単純に大きめのリングメモみたいに使えるのではと思って使い始めました。
狙い通り、リーガルパッドは使い勝手がよく、多めのタスクもしっかり受けきれるうえに、ちょっとした簡易ノートとしても使えました。
なにか考え事をするときにも十分な余白があるので、プロジェクトというほどでもない中期的なタスクにも対応できて、タスクが終了したときにページを破って丸めて捨てるときの快感もリングメモの終了タスクに線を引くのに負けませんでした。
それなりにまとまった情報を人に手渡すのにも最適で携帯性も問題ありませんでした。
ただ、個人的には方眼のあるリーガルパッドは目にうるさくて好きではありませんでした。
- 実用性:★★★★★
- 趣味性:★★☆☆☆
- 携帯性:★★★★☆
- 堅牢性:★☆☆☆☆
トラベラーズノート
これはもう皮の質感に惚れて買いました。ミドリ文具さんのアイテムはどれもセンスが良くていくつも持っています。
トラベラーズノートは名称どおり旅に向いたノートで、リフィルも数多く用意されていて、無数のカスタム方法が考えられます。使い方も自由で日記にしようが、仕事で使おうがなんでもあり。
僕は無罫線のノート以外には、付箋やハサミ、切手などをトラベラーズノートに収納して小さな道具箱的に使っていました。
ただ、ノート部分が広くはないのと構造上がっつりと開けないので書きづらいとういのが難点でした。
趣味的にライフログを付けたい人には最適ですが、仕事ではちょっと使いづらいかなと思いました。
- 実用性:★★☆☆☆
- 趣味性:★★★★★
- 携帯性:★★★★☆
- 堅牢性:★★★☆☆
モレスキン
ビジネスノートといえばこれ、というくらい有名なモレスキン。
ただ、ひねくれものの僕はブランドが先行しているようなモレスキンには手を出していませんでした。
が、結局はいまこれを使っています。
使ってみると別にただのノートなんですが、欲しいサイズ感や堅牢性、使い勝手で探すとモレスキンしか選択肢がありませんでした。
正直、趣味的なところはあって、ただのノートのくせに高すぎると思っています。
でも、なにかとちょうどいいんです。ちょうどよさを求めるとこれしかなかったんです。
ブランド先行と思っていましたが、いまでは評価が高いのも納得しています。
- 実用性:★★★★★
- 趣味性:★★★☆☆
- 携帯性:★★★★☆
- 堅牢性:★★★☆☆
ライフ
高級感のあるノートです。
手帳ではなくノートとしては物凄くよいものです。
紙質が良く筆記具を選ばずに気持ちよく書けます。万年筆を使っても裏移りしません。
ページ数も非常に多いのでガシガシ書けます。ページが180度ストレスなく開くので書きやすさも抜群ですし、ビニールフィルムがついているので堅牢性もあります。
はっきりいって非の打ち所のないノートで、いまでも腰を落ち着けて書く時にはこれを使っています。
- 実用性:★★★★★
- 趣味性:★★☆☆☆
- 携帯性:★☆☆☆☆
- 堅牢性:★★★☆☆
番外編
ノートや手帳を選ぶときに重要なポイントは罫線の有無という人も多いのではないでしょうか。
これは好みの問題もあると思いますが、僕は無罫線を好んでいます。
罫線や方眼があると、綺麗に字や図が書けるのはたしかなんですが、それがどうも思考や発想を誘導されているみたいで気持ち悪いんです。
ノート術として、余白を多めにとっておく、というものがあります。
キーワードだけ書いておいて、後で少しずつ関連する情報や発想を書き足していく、そういう育てる思考法では、やはり無罫線のなにもない真っ白な空間が向いているとも思っています。
まぁやむなく今は罫線のあるノートを使っていますが、罫線は完全に無視して文字の大きさも方向も自由に書いています。
なんのルールも制約もなく自由であることが、紙を使ってアウトプットする最大の利点ではないでしょうか。
まとめ
ノート・手帳の選択肢は色々あるけど、何を目的に使うのかがはっきりしていれば僕のようにノートジプシーになることも避けられるのではないでしょうか。
それさえ明確であれば、チラシの裏でさえ最強のノートになりうると思います。