記録的な梅雨の短さと、一足も二足も早い夏日が続いています。
四六時中酔いどれている僕は、肌を焼く日差しの下に出て5分もすると「あー、フェスに行って昼間っから外でビール飲みて―」と思ってしまいます。
もはやフェスに行きたいのか酒が飲みたいだけなのか分からない僕ですが、フェス自体は
- fuji rock festival
- summar sonic festival
- rockin’ japan festival
- metamorphose
などなどを複数回、そこそこの数を行ってきました。
達人というわけではないですが、それでもフェス行ってみたいけれど何を注意して何を持っていけばいいのか分からないというひとの為に、経験も交えてそれらに答えます。
目次
開催場所による違い
ひとくちにフェスと言っても、開催場所や規模によってまったく異なる環境になります。開催場所別に概要を説明します。
都市部
幕張メッセや日比谷公園などなど、都市部で比較的規模の小さいフェスは、ほとんどなにも特別な用意はいらないと思います。
地面は舗装されていますし、トイレや売店も充実しています。
辛いと思ったらすぐに撤退することもできますので、何も心配いらないでしょう。
ただ、アスファルトからの照り返しもあって、熱さ対策は山間部よりも入念にしていった方が無難です。帽子やタオルは必須です。
山間部
以下は、フジロックを念頭においた山間部でのフェス対策について説明します。
何を着ていけばいいのか
ほとんど山登りと同様の衣類を着ていけば間違いありません。
コールマンやスノーピーク、モンブランなどなど有名なアウトドアギアメーカーのものであれば言うことがありません。
山間部では極めて気候が不安定なため、衣類は複数用意した方が良いです。
日中は、灼熱になるのでTシャツや短パンなどの涼しい服装。夜間は急激に気温が下がるのでウィンドブレイカーなどの保温性に優れたものを用意しましょう。
また、雨対策は必須です。ウォータープルーフのウィンドブレーカーや純粋な河童、ポンチョなどを着ているひともいます。
傘は基本的にさせないものと思ってください。
シューズもやはり晴天時と荒天時の二種類用意すべきです。
雨天時には定番のハンターのブーツがあれば間違いありません。
こういうやつです。
↓
ちなみに僕は、上記を知っていながらも、直近のフェス以外はデニムにビーチサンダル(てぶら)という近所のコンビニにでも行くような出で立ちで参戦していました。
古参の参加者からは、きっとフェスを舐めやがってと思われていたことでしょう。
ビーチサンダルは雨で濡れても問題ないように思えますが、実際はぬかるんだ土に足をとられるうえに、ウッドチップが足にバシバシ刺さります。
途中で鼻緒が切れて、別のサンダルを現地調達したこともあります。
何を持っていけばいいのか
上気の衣類以外にも
- 虫よけ
- 簡易ベンチ
- ハンディライト
- 応急手当セット
- タオル
- ジップロック
あたりは用意していった方が良いです。以下で詳しく説明します。
虫よけ
基本的に会場は綺麗に整備されていますので、そこいらの藪ほどひどいわけではありませんが、それでも容赦なく虫はいます。
虫よけのスプレーは持って行った方がいいでしょう。
ただ、僕は基本的に持って行ったことがないのですが、いまのところ刺されたことはありません。会場には、虫よりもひとの方がたくさんいるからでしょうか。
簡易椅子
会場には基本的に腰を下ろすところがほとんどありません。あっても来場者に対して少なすぎるので、みな地べたに座り込んで休憩しています。
天候が良ければそれでも良いのですが、少しでも雨が降ってぬかるむともうどこにも座れません。
そんなときに持ち運びできるフォールディングチェアがあると、どこでも休憩できるので本当に便利です。
それと、これはやってはいけないことなのですが、会場にベンチを置いて場所取りをする輩もいます。
ハンディライト
会場は様々な幻想的なオブジェが飾られていてどこもかしこもキラキラと輝いているように思えますが、会場間の移動についてはそうでもありません。
夜間は足許が暗くてよく見えなくなります。
また、ちょっとしたものをカバンから探るときなども手元が暗くておぼつきません。
ハンディライトはたいして大きなものでもないので是非持っていきましょう。
応急手当セット
絆創膏や消毒薬などは必須です。
必要最低限の装備をせずに参戦すると、十中八九ケガをします。ウッドチップが足に刺さったりします。
自分はそんなヘマをしないという自信があっても、持っていきましょう。
だいたい僕みたいな舐めたやつがケガをしていますので、そこで救急セットを差し出すと恋が始まるかもしれません。
フェスの良いところは、その場にいる全員がなぜかみんな良い人になるというところです。
助け合いましょう。
タオル
何枚あっても困りません。
汗や雨、泥などとにかく汚れます。
数少ない水場を見つけたときにタオルを持っていなかったことで後悔しても始まりません。
どんなに親切なひとでも普通タオルは貸してくれないので、できるだけたくさん持っていきましょう。
ジップロック
携帯電話、お金、薬類などなど、濡れては困るものはなんでもかんでもジップロックに封入するのが吉です。
山の天気は変わりやすいので、晴れているからと油断していると突然のスコールでびしょびしょになってしまいます。
怖いひとはいないのか? 治安は?
これは所感でしかないのですが、最近は本当に治安がいいように見えます。
10年前ほどはけっこう全裸のひとやキマッテル感じのひとを見かけたものですが、最近はあまりそういう元気なひとを目にしません。
まぁ、夜間のステージやテントで何が行われているのかは文字どおり闇の中ですが。
特筆すべきは、全体的にフェス参加者の高齢化が窺われることです。
僕みたいな若い時にフェスに参加したひとが、子育ても一段落して家族で来ているみたいな眩しい光景がそこかしこで見られます。
そういえば、アーティストラインナップも一時期のようなポップな感じから、最近はまた原点回帰とばかりに硬派寄りに戻ってきている気がします。
その他注意点など
トイレ
トイレは各所に簡易的なものが用意されていますが、来場者数にたいして数が全然足りません。まず並ばずに入れることはないと思っていた方がいいです。
男性はさくさく行列が進んでいくのでいいですが、女性は時間帯によっては2時間くらい並ぶことも普通にあります。くれぐれもトイレは余裕を持って並びましょう。
衛生面はまったく期待しないほうが良いです。はっきり言って汚いです。色々とはみ出ていたりするのは普通です。
ただ、自分も汗や泥でぐちゃぐちゃになっているので、トイレの汚さは意外とそれほど気になりません。
通信
携帯電話は、一部高所では通じづらいところもありますが、基本的にどこでも通じます。心配ないと思います。
通信環境が整っているおかげで僕はフェスに来ているにも関わらず、バシバシと仕事の連絡が来て嫌になりました。
ソロで来ているのであれば、電源を切っておくのもありかもしれません。
とりあえず行ってみよう
装備だなんだと書き連ねましたが、実際行ってしまえばなんとかなります。
周りには日本語の通じるひとばかりですし、困ればだいたい助けてくれます。
まったく推奨しませんが、最悪、デニムとビーチサンダル(てぶら)でも生還できます。
なんだか鬱屈した気分を抱えていたとしても、大自然に囲まれて、飲んだくれて、身体を震わす大音量の音楽に身を委ねていれば、一時そんな現実を忘れることができるはずです。
ちなみ、山に囲まれた苗場は天然の5.1chで、本当に音質が良いです。
個人的には、下手にライブハウスで慣らす前に、いきなり苗場に行った方が絶対に楽しいと思います。