『いきもの人生相談室』小林百合子 著。頭とこころの換気に。




「ざんねんないきもの事典」で著名な今泉氏監修による書籍。
内容はタイトルどおり、人の人生相談に動物が答えるという一風変わったもの。




『いきもの人生相談室』小林百合子 著。頭とこころの換気に。

俺は誰かに自分の悩みを相談することは滅多にないが、書籍にアドバイスを求めることはよくある。
そんな悩みの解決の糸口をつかむためにこの本を手に取った。

というわけでもないけれど、大変面白く読ませていただいた。
そもそも人が置かれている状況やその人のパーソナリティーなんてのは実に様々で、その悩みを一般化して解決しようとすると、かえって問題がこじれこじれて取り返しがつかなくなるということも、ままある。

突き詰めると、自分の事を真摯に考え続けることができるのは自分だけで、他人の意見はたいていの場合は表面的で耳障りのよい安定剤にしかならない。
でも、相談相手が人間ではない動物の場合は、大きなヒントになる。

それは動物はヒトほどの知性を持たずに基本的には本能で行動するからだ。
動物の一種であるヒトも自分では気づかないうちに本能に操られて行動する一方で、本能に操られまいと、社会的規範や自己欺瞞を過剰に駆使して自ら生きづらい状況を作り出してしまう。

そこで、ヒトではない動物から本能的なアドバイスをもらえたら、ちょうどいいバランスで物事を眺めることができるのではないだろうか。

今後、なんだか頭の中が窮屈だな、なんて思うことがあったら、この本をちょっと開いて、頭と心の換気をしたい。




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